ろじかりずむ

好きなんだから仕方ない

彼が彼を導く話〜「ESCORT」MVがいかに計算され尽くした物語であるか〜

「NEWS LIVE TOUR 2015 white」のDVD/Blu-ray発売おめでとうございます!

東京ドームでのオーラスから早8ヶ月、他Gの円盤が出るたびに「whiteは!?」と嘆き、挙げ句の果てには他G担にまで「ら、来週、いや来月には情報解禁くるよ!」「春って言ってたしそろそろ出るって」と慰められる始末にまで発展しましたがようやくWhiteの円盤を無事手にすることが出来ました。

いやあ!!!「来春発売」待ちくたびれたよ!?春っていつだよ!?っていうか4月末は春ですかね!?ようやく私に春が来ました!!!!!!!空気が美味しい!!  


今回の円盤特典として初回盤・通常盤共にメンバー各々のソロMVが付くのですが、加藤シゲアキ氏が今回もやってくれました。これだから加藤さんは最高だぜちくしょう案件。

今回の特典のソロMV、私以上に喜んでいる人なんていないんじゃないだろうかってくらい大満足で追加課金先を今なお探しています。払わせてくれ!!!!!MVだけでお金が取れる!!!!払えない詐欺!!!!!!

MVイラネって言った皆さまが揃いも揃って全員後悔してるだろうなーってにまにましてます。


 さて、ここから先はその加藤さんの今回のソロMVがいかに計算され尽くした物語であるか、ということをMVおよびメイキングで得た情報を元に私の主観で書き綴っておこうと思います。あくまで現時点での考察なので、シゲ部や雑誌等で新言及が来たらまた変わってくるとは思いますがひとまず今の興奮と感動を残しておきます。

基本的にネタバレしかしてないのでもし未見の方でこれから見る予定がある方は一度見た上でお読みになっていただけると嬉しいです。なるべく先入観なしで見るのが一番だと思うよ!

あとTLやTL外でも散見される墓に埋まってるシゲ担早く蘇生してください。このPVに対するあなたの解釈が読みたいです。

 ※以下、私の勝手な考察や憶測等が含まれますので苦手な方や曲の世界観を壊したくない方はご注意ください。また、この考察は公式とは全くもって関係ないのでご了承下さい 

 

まず初めに、第一前提として加藤さん自身が話されていたこのMVの設定をこちらにメモ程度に残しておきますので、もし通常のメイキングを未視聴の方がいらっしゃいましたら、こちらを事前に頭に入れていただけると嬉しいです。

・コンサートのように曲の世界観に合わせ女性をエスコートするのではなく、自分で自分をエスコート

自分の幻覚のようなものにエスコートされて一歩踏み出す

・AとB二人の自分がいる(Bは先述した幻覚)

・A(給仕衣装):過去に女性と別れた痛手をまだ引きずっており、なおかつ仕事も機械的にこなしている。

・B(白衣装):「ちょっと踏み出せよ!」といった感じで誰もいない舞台で踊る

 

物語は給仕中のAがチャイナドレスを身に纏った美しい女性客に惹かれ、彼女のことを想起するシーンから幕を開けます。

思わずグラスを落とし静かなホールにガラスが割れる音だけがただ響く。

拾い集めようとしゃがんだ際ふとステージを見ると現れる謎の同じ顔をした男。

彼が何者なのかわからずただただ戸惑いながらも彼の歌に魅せられるーーーー。

 

さて、Aが「シャララタンバリン」MVのカラオケ屋店員*1に髪型と衣装が似ているなぁと感じました。

「前回ソロMVを撮った時との繋がりかなー?」というのが会報でその姿を見た時の最初の印象。

そして、今日MVを見て「繋がり」どころではないのではないか、というところに気づきました。これ、確実に寄せてきてる。

対するBは沢田研二を彷彿とさせる出で立ちをし、ピンクの象の仮面を被り、ワインの破片でAが出血した時に現れる。

ピンクの象:pink elephant、酩酊した象。そう「幻覚」を意味します。先述した通り加藤さんが言っていた「幻覚」のモチーフ。

Pink elephant。どこかで聞いたことありませんか?

そう、以前こちらの記事*2に記述したように加藤さんの2013年ソロ「dream catcher」にも登場するフレーズです。

そして、Aが赤ワインの入っていたグラスで出血した際に現れるB。

赤ワインといえばー?「薔薇(まがいもの)ーーー!」*3

血といえばー?「ヴァンパイアーーーー!」

加藤さんとヴァンパイアといえば加藤さんの2012年のソロ曲は「ヴァンパイアはかく語りき」でしたね?

そして今回Bが歌うソロは「ESCORT」

ここまで来れば分かったでしょうか?

言うなればAは変化を恐れる「加藤成亮」、Bは変化を知り過去の自分を変えようとする「加藤シゲアキ」です。


さて、AとBの対峙・同一化がこのMVにおける大きな主題の一つかな、と推測するのですが、これに「ピンクとグレー」に近しいものを感じました。

ラストシーン、 AとBが対峙するシーン。 Bが葉巻の煙をAに吹きかけるシーン。これは映画版「ピンクとグレー」のごっち(柳楽優弥)とりばちゃん(中島裕翔)のシーン。

そして最終的にAがさもBのように歌い出すシーンは「同一化」というまさに加藤さんが執筆した原作「ピンクとグレー」のラストシーンと同じテーマを孕んでいます。

さらにはプロジェクションマッピング中に登場するこちらの花

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マグノリア*4、「白木蓮吾」の名前の由来となった花です。

※検証中の項目です!マグノリアかな?と思っていたのですが形状的にマグノリアとは言い切れないので詳しい人に識別を頼んだり加藤さんのラジオの方へ質問しているので分かり次第更新します。

Aの元となっている「シャララタンバリン」とBの元となっている3曲のソロ曲の間の期間に執筆されたのが「ピンクとグレー」、AがBへと、加藤成亮加藤シゲアキへと変化する過程における一番大きな転換となる創作物である「ピンクとグレー」の行程を経て同一化を図ろうとしているのでは無いか、と推測致しました。

あと個人的な想像ですが、映画「ピンクとグレー」で成し得なかった小説「ピンクとグレー」のラストシーンを加藤さん自らの手で再現し昇華したのでは?とも類推出来ます。


マッピングのシーンに関して言うと、あのシーンは加藤さんの趣味である、熱帯魚、金魚、浮世絵、マグノリア(映画タイトルにもなっている)が投影されていて、いわばAとBの混合が始まってぐちゃぐちゃな状態。

迫り来る変化であるBから逃げ回っていたAはプロジェクションマッピングのシーンを終えると観念したかのように大人しく座っている。

プロジェクションマッピングにおけるBは半分ピンク色の象の仮面で覆われています。

半分幻覚、半分真実。BももともとAの中に内包されていた存在なので、投影されていた要素はA寄りなのかな、ともかくBが少しずつAを侵食し始めるシーン。

 

それが終わるとただひたすらBのダンスパフォーマンスに圧倒されるA。もう逃げ出そうともせずただひたすらに座っている。

そしてBがAの顔に紫煙を吹きかけると眠りに落ちるA。*5

なぁんだ、夢オチか〜と安堵するもBの帽子を見つけ、無意識のうちに帽子に手をかけ蝶ネクタイを外しおもむろにAが口を開いたシーンで暗転。物語はここまで。


結局のところAはBに同一化したのか?という疑問が視聴者に残る終わり方でしたがMVとしては正解かな、と。そこは本当に自己解釈すべきところかなーと。

だって実際のところ加藤シゲアキ加藤成亮を全て葬り去って別人格として生き始めたか?って質問の答えもprobaly not,決して100%yesにすることは不可能ですし。


ピングレにしろ今回のMVにしろ加藤さんにおける「同一化」が何か深い意味がありそうですね。


統括としましては、このMVは2010年「シャララタンバリン」から2015年「ESCORT」にいたるまでの加藤シゲアキの創作物そのもの、と私は解釈いたしました。

加藤成亮加藤シゲアキになるまでの物語と言いましょうか、それに付随する創作物の歴史と言いましょうか。ソロ曲の作詞作曲を全て自分で手がけ、小説も自ら書きあげた加藤さんだからこそ作れるMVだと感じました。

これだから加藤さんには信頼しか置けないし、創作におけるスタンスが大好きなんだ!と改めて実感しました。すき!!!!!

これからも加藤さんの創るもの担を名乗っていけたらいいなぁと思います。

ひとまず星の王子さまの演出が楽しみです。


さて、ここからはさらに思考メモ。考察には入りきらなかったものの気になった点をいくつかつらつらと書き記しておきます。暇つぶし程度にお読みください。 

B衣装はチャイナ女性から想起されたものではないか?

チャイナ女性の肩のレースとBの左手のレースが似ている。Bのサスペンダーがチャイナ柄のように見える。

BがAの幻覚であることを鑑みるに、知らず知らずのうちに頭に残ったチャイナ女性を投影したのではないかと推測。

別視点で見るとチャイナ女性=憧れ、保守的な自分に対し奔放な人=憧れ。よって憧れの具現化=Bなのでは?


沢田研二

twitterで拝見したこちら

 の沢田研二さんがBにそっくりな件。

加藤さんジュリー通ってたっけ!?通っててもおかしくないんだけど今回なぜって感じもする。あとどっちかっていうとBのほうが沢田研二さんよりゴテゴテしすぎかも。


・参考資料として使ってそうな映像・文献

主人公と幻想(本能)の対峙って描写、わりと多くの作品に用いられているのでピングレ説を立てるまではこっちに少なからず影響されてるのかなー?とも思ったわけです。使ってないにしろ見てないわけは無さそう。


鉄コン筋クリート(松本大洋)

クロ(主人公)から知らず知らずのうちに生まれた宿敵イタチ(幻想)の構図。クロは最終的にはイタチに打ち勝ってイタチは消滅するのでストーリー的には真逆なのですが構造や図における構成として近しいものを感じました。

・廻るピングドラム(幾原邦彦監督作品)

Bはプリンセス・オブ・クリスタルでAは陽毬ちゃん?人格分離系の話でお供を2人引き連れた構図、でぱっとピンドラが浮かびます。

お供が2人で本来は眞悧的ではあるんだけど加藤さん見て「トリプルHだ....!」って思っちゃったのでダメなオタクです。


その他色々ありそうですが洋画方面は専門じゃないのでこれを読んだ洋画ヲタの人がもっと近しい参考作品を挙げてくれるといいなぁと思います。

 最後の項目の部分に関しては後日また何か状況が変わり次第こちらでかけたらと思っております。

お読みいただきありがとうございました!

*1:「DIAMOND」に収録

*2: 今更ながら『Dream catcher/加藤シゲアキ』を語るの巻 - ろじかりずむ

*3:歌詞参照。ヴァンパイアはかく語りき 加藤シゲアキ/NEWS - 歌詞タイム

*4:違ったらすいません。

*5:っていうか加藤さん、これの意味知ってそうだけどどういうことだろうね?B=憧れ=チャイナ=恋心と勘違い?