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ろじかりずむ

好きなんだから仕方ない

すべての夢の終着点 #おたく楽しい

人は誰しも夢を見る権利を持っています。善人も悪人も平等にその権利を持っています。けれども、それを手に入れるためにはそれなりの代償を支払わなければなりません。それが、夢なんです。

ーーーあなたの夢を叶えます。

 

この記事はしき(id:Shikishaa)さん主催のアドベントカレンダー「#おたく楽しい」17日目担当として寄稿させて頂いた物です。

www.adventar.org

 

根っからのおたく気質であり、好奇心が強め故、好きなものはたくさんありますが、私がこのようにいろいろな物に興味を持ったり、人が作った物を楽しいなあ、と思うようになった、いわば「おたく」になったきっかけとも言える作品の話をしようと思います。

 

その名も「ザ・クイズショウ」。

生放送のクイズ番組を舞台にした、MCとプロデューサー、それを取り巻く登場人物によって繰り広げられるサスペンスドラマです。

2008年に放送された1stシーズンと2009年に放送された2ndシーズン*1がありますが、ここでは主に2ndシーズンの話をします。

それぞれ独立した物語となっていて、単独でも楽しめますが、もし興味を持たれた場合1→2の順で見るのがオススメです。

 

 

 

①リアルタイムで見るからこそ意味がある!CMを逆手に取った新感覚ドラマ

 

今放送してないじゃん!何で今更そんなこと言うんだ!というツッコミに関しては本当に申し訳ございません。

放送当時にtwitterが流行っていたら、とかtwitterにもっとジャニーズのファンの人がいたら、とか、私が拡散力のあるライターだったらとか、大々的に広告が出せるスポンサーだったらとか考えるとキリがないのですが、「ザ・クイズショウ」の話をする上でこの話は欠かせません。

ドラマやアニメをリアルタイムで見る際、せっかく作品の世界観に引き込まれていたのに、きらびやかで賑やかなコマーシャルが挟まり、一気に現実に引き戻されるようで興ざめ、といった経験はありませんか?

私はこれが苦手で、ドラマはよっぽどのことが無い限り録画してまとめて見る派の人間です。

でもこの作品だけは「ああ、またリアルタイムで見たい!」「CMが入ったバージョンのDVDが欲しい!」と切望してしまうのです。

 

この作品のタイトルにもあるように、舞台となっているのは生放送のクイズ番組。ザ・ミリオネアのような構成であるこの番組は主にスタジオセットが主体で物語が進んでいきます。

テロップや字幕スーパーも実際のクイズ番組を見ているのと遜色なし。

プロデューサーである本間俊雄が「CM入れろ!!!」と指示したり、mcである神山悟が「ここでCMでーす!」と視聴者に向けて発言したところでちょうどCMが入ります。

そう、まるで実際の生放送を見ているかのように。

番組内の「CM入れろ!」と同時にドラマもCMに入る臨場感。番組の世界観を壊しがちなCMをあえて利用して「作品の一部」とすることで60分間みっちり楽しめるのです。

 

②生放送で暴かれる「秘密」

「人は誰でも華やかな夢に憧れる。世界中を旅したい者、大きな家に住みたい者。はたまた、大金を手にしたい者。すべての夢の終着点、それがこの、THE QUIZ SHOW!」

この「ザ・クイズショウ」は全7問のクイズによって構成されており、一問正解するごとに賞金が上乗せされていき、7問目まで答えた時点での獲得賞金は1000万。ここまでは普通のクイズ番組と同じですが、さらにこの1000万をかけて、「ドリームチャンス」に挑戦することが出来ます。

「ドリームチャンス」という名目通り、全問正解するとどんな夢でも叶えることが出来ます。

人々は皆、夢を叶えるためにクイズに挑戦するのです。

落ち目のバンドの武道館ライブも、携帯小説大河ドラマ化もおまかせあれ★

貴方の夢を、叶えます。

 

・・・まあ、人生そんなに簡単にいくわけないよね!

最初は簡単だったクイズも問題が続くにつれ、回答者のパーソナリティ、そして彼らの「秘密」に密接する問題に変わっていきます。

それはもはや「制裁」であり、「公開処刑」。

彼らは夢をつかむことが出来るのか?彼らの秘密は何なのか?

これは「制裁」にも「救い」にもなり得る。彼らはどちらへ進むのか。

そして、いったい彼らはなぜ呼ばれたのか?

本間俊雄はなぜ「彼ら」を選んだのか?

 すべてはこの作品を見れば明らかになります。

 

③いったい何者?掴み所の無いキャラクター達

 

「私は貴方の全てを知っています。」

「お答えください!貴方の夢の為に!」 

この番組の名司会者、MC.KAMIYAMA(演:櫻井翔)は不思議な男です。

よく口が回り、いけいけしゃあしゃあと調子のいいことを言っては挑戦者をおだてたり怒らせ、それでもなお彼は笑い続ける。

かと思えば、ふとした折にいきなり頭を抱えて苦しみ出す。

挑戦者がいくら怒ろうと泣こうと、スタッフが止めようと彼は「ドリームチャンス」に、そして「ザ・クイズショウ」に執着し、番組を続けます。

ここが彼の居場所で在り、生きる場所だから。

「MC.KAMIYAMA」であることこそが、彼の使命で在り贖罪で在り、そこに彼の意思はありません。

 

鏡とベッドしかない精神病棟のようなコンクリート張りの部屋に真っ白い服。

ボサボサの髪の毛に生気の無い瞳。半開きの口。

 

ずっとひとりぼっちで何もせずに蹲る男の元に、対照的に真っ黒な男が現れ、静かに口を開きます。

「ーーーー時間だ。」

 

それを合図に週に一度たった1時間だけ神山悟は明るく陽気であざとい「MC.KAMIYAMA」を作り上げるのです。

 

「大丈夫だ。俺が救ってやる。だから、俺を信じろ。」

「忘却はーーー罪だ。」

そして神山を操りし者・本間俊雄(演:横山裕)。

無口で常に冷静沈着で独断主義。狂気のディレクター。

「番組を面白くするため」、そしてある目的を遂行するために手段と目的を選びません。たとえ、周りがいくら制止しようと、それが人の道に反していることであろうと。

「(出演者には)叶えたい夢があるから」という絶対的な自信の元にその狂気が揺らぐことはない。

泣こうが喚こうが彼には関係がありません。むしろ、彼にとっては人々の「揺らぎ」こそが興奮剤で在り、狂気へのスパイスなのです。

 

顔と名前以外明かされていないMC.KAMIYAMAは彼の抜擢で在り、彼のキャラクターもすべて本間俊雄の指示によるものです。

コンクリ張りの密室に27歳男性を監禁して操るって字面がどう考えてもおかしいけど、すべて真実なので本当に頼むから見て欲しい。

「何か思い出したか?」「思い出せ。俺は8年も待ったんだ」「お前は誰だ?お前はどうしてここにいる?」

神山が苦しめば苦しむほどこの男の口角は上がっていく。

彼と神山の間にいったい何があったのかーーーー?

何がいったい彼をそこまでさせるのかーーー?

 

「知りたいじゃない?本間が何をしようとしているかを」

「私にはそれを見届ける義務がある」

そして、もう一人この番組に欠かせないのが番組プロデューサー・冴島涼子(演:真矢みき)。

本間俊雄の狂気の一番の被害者であり、自分の思い通りに動かない本間に対し、振りまわされ、嫌悪感を抱いています。本間が神山を抜擢したことに反発するが、皮肉にもそれが良い結果を生み出したことに葛藤するという役柄です。

そして彼女もまた彼らの過去に関係しているのです。

本間俊雄のカリスマ性のような支配力に周りの人間がだまされていく中、唯一とも言える普通の感性の持ち主で彼に反発したが故運命が翻弄されていく。

本間俊雄の作り上げる狂気の「クイズショウ」において、冴島涼子の存在は救いとなるのか、果たしてーーーー?

 

 

④体当たりの演技

横山裕さんは本当に凄い俳優です。

関ジャニ∞」の面白い人、なんてイメージの人にこそ是非見て欲しい。

度肝を抜かれました。

だってもうこんな人道に反するキャラクター、イメージ悪くなるじゃないですか!

ジャニーズと言えば少女漫画原作のかっこよくて頼れる相手役♡なんて固定概念をめちゃくちゃに壊される、べったりと貼り付けられたにやにやとした笑い顔と、怒鳴り声、鼻水まで垂らした迫真の泣き顔。

まるで本間俊雄という人間がそこに存在するのではないかと錯覚させられるような見事なハマり役で在り、役への執念が感じられます。

とにかく見てもらわないことには始まらない!横山裕という一俳優の狂気をお見それあれ!

 

また、注目して欲しいのが10話の神山と本間が対峙するシーン。あのシーンは20分間ノーカット長回しで撮影されています。そんなことも念頭に入れながら視聴して頂けると、俳優陣の役への執念や本気さ、迫真の演技にきっと驚く事だろうと思います。

 

⑤MC.KAMIYAMAの可愛さから目が離せない!

作られたキャラクターといえやっぱり可愛い。

櫻井翔の顔が可愛いっていうのもあるんですけど、コロコロと変わる表情が本当に可愛くてねえ!!

真面目な説法を説いてみては「なんちゃって~」とおどけてみたり、1億円を前にして抱き締めてみたり、にこにこケタケタと笑いながら毒を吐いたり、目を丸くして驚いたり、本間さんに対して眉を顰めたり。

白い部屋の生気の無い表情も庇護欲を擽られます。

ドリームチャンスで踊るダンスが毎回違うのもポイントですね!

全部同じにするか変えるか迷って1回目と2回目で違う踊りをしちゃったが故に毎回変えざるを得なくなった櫻井翔が恐ろしく可愛い。

 

 

⑥やっぱり1stシーズンもいいぞ!

ここまで話してきたのは、櫻井翔横山裕主演の「ザ・クイズショウ(ゴールデン)」。

これは片桐仁・戸次重幸主演の1stシーズン「ザ・クイズショウ(ORIGIN)」の2年後の設定となっており、本間俊雄はこの番組でADだったという設定です。

2ndは当初1stのリメイク、と銘打たれて作られた作品でした。

なので基本的な設定は同じで全く同じ台詞や問題があったり、2nd中盤からオリジナル要素として戸次さん演じる山之辺も物語に関わってきます。

深夜枠なので、2ndよりちょっと内容がキツかったり、精神的にクるものがあるのですが、この作品を味わいたいなら断然1stから見るのがオススメ!

ラーメンズ片桐仁さん演じる田崎がTEAM NACSの戸次重幸さん演じる山之辺が監禁して操るってなんかもうある一定層狙い撃ちだよね・・・・この年になってこのキャスティングの恐ろしさに頭を抱えている。

THE櫻井翔なかわいいきゅるるんとした神山とは違って、あの独特な出で立ちでじわりじわりと回答者を追い詰めていく片桐さんと、黒髪オールバックの戸次さんがまたいい!!!!

1stから見ると、2ndを見たとき「ここはこういうことだったのかーー!」という風にリンクするのもまた楽しみの一つです。 

 あと、ちなみに7-8話にはみんな大好きマモこと宮野真守さんもでてくるよ!

そして、2ndのとあるシーンで「ああああ!!!!」と叫びたくなるほどの興奮を隠しきれないエピソードがぶっ込まれるのですが、これは1stを見ていないとなんのこっちゃわからない謎シーンです。でも、1stから見てるとエモみで死にそうになる。

 

ちなみに1stはノベライズ化されてるのでこちらも併せてどうぞ。

 

ザ・クイズショウ

ザ・クイズショウ

 

 

 

 

ネタバレになりそうなので、「秘密を暴く」「贖罪」「断罪」、という紹介の仕方しか出来ないのですが、本質はもっと複雑で説明しがたい、人の「悲しみ」や「苦しみ」といった湿度の高い感情により、例え一度道を違えても自分次第で変わることが出来る、というメッセージ性が込められています。

「狂気」だなんだと言ってしまいましたが、すべてのクイズの正解が明かされたとき、きっと貴方も神山悟を、そして本間俊雄を好きになる。

彼らの持つ湿った傷みを知ることで傷つく心が私を捕らえて放さない。

この作品の「高いエンターテイメント性」と「湿度」が私を虜にして病まないのです。

 

登場人物が、作品がみんな大好きで、一人一人に共感して、寄り添いたい、と願ってから、私は様々なものがたりに寄り添うことを願うようになりました。

この作品を通じて、台詞を覚えるまで繰り返し視聴し、画像を見れば「○○話の○○のシーン!」、この角度が欲しい、この表情が欲しいと言われれば「○話のあのシーンがいいかも」と瞬時に答える立派なおたくに成長してしまいました。

「なんで次話が今すぐ見れないんだろう」なんて病んだのも、塾が終わって自転車で爆走して21時ぎりぎりにテレビの前に正座したのも、暇さえあれば四六時中作品タイトルでGoogle検索をかけつづけた*2のもこの作品が初めてです。

「作品を楽しむ」ということを教えてくれた大切なドラマです。

「おたく楽しい」と今胸を張って言えるきっかけをくれたこの作品に改めて多大な感謝を捧げたいと思います。

 

 

土曜21時銀河テレビにて放送中の「ザ・クイズショウ」。

夢を追い続ける人がどこかにいる限り、いつまでもこの番組は続いていきます。

今日も誰かが夢を賭けて自らと向き合い、ドリームチャンスに挑んでいることでしょう。

貴方の「夢」は何ですか?

貴方の夢を、叶えます。

 

 

ザ・クイズショウ 2009 DVD-BOX

ザ・クイズショウ 2009 DVD-BOX

 
ザ・クイズショウ DVD-BOX

ザ・クイズショウ DVD-BOX

 

 

PS:このブログを書きながらふと思い出して探してみたら発掘された昔のブログ(※これを機に削除しました)。

これが10話分あります。

文体が違いすぎる…笑

こんな物を7年も放置するとはまさに黒歴史とかなんとやらの典型みたいな人間ですねw

まあ、今となってはいい思い出だね!

#おたく楽しい のタグにこんなにふさわしい物があるかっつ-ことで、せっかくなので供養しておきます。

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あと、会ったことある人、DVDボックス貸す準備は出来てるので、いつでもお声がけ下さい!!!!と言いたいところですが、私に会うよりTSU○AYAで借りた方が早いのでDVD借りたよって明細を見せてくれればレンタル代は私が後日お支払いするのでよろしくお願いします!!!!!!!(ここまでするから見て欲しい)

 

これにて今年の「#おたく楽しい」17日目を締めさせて頂きます。

素敵な企画をありがとうございました! 

*1:※この記事では便宜上、片桐戸次版を1st、櫻井横山版を2ndと表記します。

*2:今からしたら信じられないだろうけど、twitterやってる人いなかったんだよ…